Episteme

気になる分野、少し考えていることをつらつらと書いております。

物欲なき世界の先にはなにがあるのか

資本主義という世界をまわしているのは欲望であり、もっとほしいあれが買いたい、あんなことしてみたい。その欲望・ニーズを生み出すために企業は日々努力をしている。 でも、そのような価値観は成熟した国家や社会においては次第に衰退していくのではないかとなんとなく思っていた。 昔は、例えばカラーテレビが欲しいだとか、パソコンが欲しいだとか、携帯が欲しいだとか、いろんな欲望があったと思う。ただ、主に技術発展により、こと先進国ではそのような”モノ”は比較的安価に手に入るようになった、技術革新がおこり、生活は豊かになり、コストは安くなっていく。物欲というものは逓減していくのではないかと思う。 特に自分などは、これといった物欲はなく、高い車にのりたいとか、高い腕時計が欲しいとは全く思わない。もちろんお金がなくてもいいなんてのは思わないけども、もっといいブランドを、もっといいものをと思うのは、減ってきている。

そんなことをなんとなく思っていたときに、下記の本に出会って、タイトル買いをした

物欲なき世界

物欲なき世界

物欲なき世界

資本主義2.0の世界感、欲望を軸にした世界観の終焉を予期していた良き本だった。 下記に気になった点を記述してみる

消費のその先にある文脈を提供する

人々は単に商品が欲しいのでなく、商品にまつわる物語や生活提案を求めている。ライフスタイルを提供しなければならない モノが欲しいのでなく、そのモノやサービスを利用するイメージ、物語にお金を払う

個人の感じる価値が何か・価値こそ大事

物欲レスな時代は、モノよりコトへ、見えるものから見えないものへの価値を置く 貯蓄の時代のいま、世の中を動かすのは意味(ex:エッツィー)

資本主義2.0

資本主義を動かしている原動力が欲望と消費 現代の世代は、仕事に自分の存在意義を求めている世代 経済は人間の欲望のなかでいちばん重要でないものに向かって動かされている 人はなぜ働くのか、それはお金のため、お金を稼ぐのはなんのためか、幸せになるため。これが資本主義のセントラルドグマであった ピケティによれば、資本主義は経済の成長よりも収益を重視するシステム。そのため極端な格差を生み出す。みんなで成長するのでなく、個がいかにもうけるかを考えている

物欲なき世界の先には

大衆的な物欲、シンボル消費は現象していくのではないかと思う。 それより、個性であったり、価値に重きをおく、バリュー消費が増えていくのではないだろうか。 自分がもとめるもの、誰に決められるわけでもなく自分が価値だと思うモノに対してお金を払う。 つまり、カスタマイズされた・また非常に多様な選択肢の中から自分にあうものをレコメンドするようなものが今後流行るのではなかろうか

消費でなく生産を

また、物欲による消費ではなく、個人の生産活動が更に活発するのではなかろうか。 ”価値”という言葉を考えたときに、お金でなく・その価値あるものを生産することが取り上げられるのかもしれない。 それこそ評価経済社会ではないが、お金を稼ぐことが価値ではなく、自分が考えたもの・作ったものが誰かに認められる。それだけで価値なのではなかろうか。 マスプロダクションによる、マスコンサンプションの世の中から、スモールプロダクションによる、レスコンサンプションになっていくのではないだろうか